対立が頂点に達していた1974年の冬、誰もが予想し得なかった歴史的事件が水面下で進行する。社会派推理小説の巨匠として知られた松本清張が仲介役となり、創価学会の実質的最高指導者であった池田大作と、日本共産党のトップである宮本顕治による極秘対談が実現したのだ。
双方が交わした「創共協定」は、互いの存在を認め、無用な誹謗中傷をやめ、向こう10年間にわたり平和的共存を模索するという驚天動地の密約だった。松本邸などで重ねられた秘密裏の折衝は、当時の政治ジャーナリズムを震撼させた。公然と敵対関係にあった両組織の首脳が握手を交わした事実は、現代日本政治史における最大のミステリーの一つとして刻まれている。