展示室に足を踏み入れた瞬間、誰もがその圧倒的な存在感に息をのむ。そこにあるのは、レプリカではない。旧ソ連の宇宙船「ヴォストーク」や、アメリカの「マーキュリー」宇宙船など、実際に大気圏を突破し、宇宙の過酷な環境を耐え抜いた「本物」の機体だ。
なぜ、石川県の小さな街にこれほどの超一級品が集まったのか。その背景には、バブル期に仕掛けられた熱意あふれる交渉の歴史がある。旧ソ連の崩壊直後、当時の関係者がモスクワへ直接赴き、奇跡的なルートで買い付けに成功した。焦げ跡が生々しく残る帰還カプセルは、人類の挑戦の歴史を無言で語りかけてくる。