ブームの火付け役となったのは、口コミだった。派手な広告宣伝は一切行われず、ただひっそりと深夜枠で放送が始まった本作は、瞬く間に視聴者の心を掴んだ。静謐なピアノの旋律と、どこか冷徹なカメラワーク。視聴者は、画面の向こうで静かに崩壊していく登場人物たちの日常を、息を潜めて見守るしかなかった。
物語の核心にあるのは、人間の二面性だ。誰もが心の中に隠し持っている、しかし決して人には見せられない歪んだ欲望。それが、美しい映像美とともに淡々と描かれる。このギャップこそが、多くの人々を惹きつけてやまない最大の要因だろう。