本作の魅力をさらに引き上げたのは、グループの脇を固める個性派キャスト陣の怪物的な存在感である。
法律屋・後藤を演じたピエール瀧の、下品さと図々しさの中に滲み出るリアリティは作品の泥臭い熱量を加速させた。交渉の最前線でハッタリをかます交渉役・竹下を演じた北村一輝の狂気に満ちた眼光とギラついた色気は、ストーリーのスリルを極限まで高めた。さらに、手配師・麗子を演じた小池栄子は、男社会の裏稼業で生き抜く強靭さと、ふとした瞬間に見せる冷徹な計算高さを共存させ、グループのバランスを完璧に保っていた。
彼らが交わすテンポの良い会話劇は、一歩間違えれば破滅という崖っぷちの緊張感と、悪党特有の変質的な連帯感を同時に漂わせ、観る者を犯罪の渦中へと引きずり込んだ。