闘病を発信することは、当事者にとって大きなエンパワーメントになる一方で、ネット社会特有の歪みにも直面せざるを得ない。
SNS上には「この食事法でがんが消えた」「怪しい自由診療」といった、科学的根拠のない偽医療情報があふれており、藁をも掴みたい患者や家族を惑わせている。著名人が発信するプラットフォームのコメント欄が、こうした宣伝や無責任なアドバイスで埋め尽くされることも少なくない。
さらに、心ない誹謗中傷や、容姿の変化に対する容赦ない書き込みが本人を傷つけるケースもある。発信することのメリットと、精神的な自衛のバランスをどう取るか。情報過多の時代における新たな課題が浮き彫りになっている。