有料会員であっても歌詞が消えるケースが報告されている。この背景には、技術的・法的な二重のボトルネックが存在する。
Spotifyの歌詞表示エンジンを支えているのは、歌詞データベース世界大手のMusixmatchだ。膨大な楽曲のタイムコードをリアルタイムで同期配信するインフラにおいて、突発的なAPI連携障害やキャッシュの不整合が発生すると、瞬時に全端末から歌詞データが消失する。特にアプリの大型アップデート直後は、サーバー側との通信パケットが遮断されやすい。
さらに日本独自の要因として、J-POPの原盤権や作詞著作権(JASRACおよびNexTone)の複雑な権利処理が影を落とす。新曲のリリース時やレーベル移籍に伴い、デジタル配信用の歌詞使用許諾が一時的に失効し、曲は聴けるのに歌詞だけがピンポイントで非表示になるケースが後を絶たない。