選別したSPF材を美しく仕上げ、少しでも寿命を延ばすためには適切な下処理と塗料選びが欠かせません。SPF材の表面は製材機のカンナ目が残っていたり、手垢や油分が付着していたりするため、塗装前の下地調整が仕上がりを左右します。
まずは#120〜#240のサンドペーパーを用いて木目に沿ってサンディングを行い、表面の毛羽立ちを除去します。角の部分も軽く面取りを整えることで、塗料の密着性が飛躍的に向上します。用途に応じたSPF材塗装おすすめ塗料の選定基準は以下の通りです。
- 室内家具・インテリア棚:木目を生かした温もりある仕上がりにしたい場合、浸透性オイルフィニッシュの「ワトコオイル」や、英国生まれの蜜蝋系ワックス「ブライワックス」が最適です。木材の呼吸を止めず、ヴィンテージ感あふれる深い色合いへと経年変化を楽しめます。
- 水回り付近・ダイニングテーブル天板:コップの水滴や調味料の汚れが付着しやすい場所には、耐水性に優れた「水性ウレタンニス(2〜3回塗り)」を選択します。表面に強靭な保護皮膜を形成し、シミの付着を強固に防ぎます。
- 軒下やベランダ等(半屋外):どうしても外気に触れる場所で使用する場合、油性・水性の木材保護塗料である「キシラデコール」や「ガードラック」のような防腐・防カビ・防虫剤配合ステインを木材の芯まで染み込ませるように重ね塗りします。
ここで絶対に犯してはならないミスは、屋外設置のSPF材に対して「ペンキ(造膜型不透明塗料)」を厚塗りしてしまうことです。塗膜が生きているうちは綺麗に見えますが、微細なクラックから侵入した雨水が膜の内側に閉じ込められ、外からは見えない内部で腐敗が一気に加速する「蒸れ腐れ」の現象を引き起こします。外の湿気を吸って吐き出せる浸透性ステインを選び、1年〜2年スパンで定期的に塗り直すメンテナンス設計が不可欠です。