この重厚な物語の核心において、決定的な異彩を放ったのが「少年A」こと雨宮健二を演じた風間俊介である。爽やかな好青年の面影を残しながら、その奥底に底知れぬ狂気と虚無を潜ませる難役。風間俊介は見事なまでの冷徹さと儚さを同居させ、観客を戦慄させた。
ドラマの結末において明かされる真相は、単純な「悪の成敗」や「安易な和解」という生ぬるい着地点を拒絶する。罪を犯した者が真に償うことの不可能性と、それでも歪んだ絆を断ち切れない家族の葛藤。最終回で洋貴と双葉が選んだ道は、決してハッピーエンドとは呼べないかもしれない。しかし、それはお互いの背負う十字架の重さを理解した者同士が、別の場所で生きてゆくことを誓い合う、極限の救済の姿であった。