郡山駅前を歩くと、ビル群の隙間に漂う独特の空気感に気づく。数十年前、週末になれば立ち見が出るほどの熱気に包まれていた映画街の面影は、今や静かな商店街の景色へと落ち着いた。
だが、通りを去ったのは映画そのものではない。近年、駅前周辺の空き店舗やリノベーション物件を活用した独立系の小規模上映会や、若手映像作家によるポップアップシアター企画が相次いで立ち上がっている。大型シネコンでは味わえない、作り手と観客が直接言葉を交わす濃密な体験。それは、かつて街の劇場が担っていた「人が集い、文化を語り合う場」の復活に他ならない。