松山市内でも屈指の飲食激戦区である大街道。そのアーケードから一本入った通りに位置する松山鯛めし秋嘉 本店の店先には、午前11時の開店を待たずしてすでに20〜30名近い待機客が列をなす光景が日常化しています。大街道グルメの筆頭として名を馳せる同店ですが、松山鯛めし秋嘉の大行列の理由を単なる「観光ガイドの露出効果」だけで片付けることはできません。
現場取材で見えてくるのは、店構えから漂う落ち着いた和モダンな美意識と、厨房から漂う芳醇な真鯛のアラ出汁の香りです。暖簾をくぐった瞬間に広がる凛とした空気感は、ファストフード的な回転率重視の観光食堂とは完全に一線を画しています。注文を受けてから土鍋で一気に炊き上げる松山鯛めしの調理時間(約15分〜20分)を惜しまず、常に最高の状態で提供する調理オペレーションの頑固さこそが、客足を滞留させつつも一口目の圧倒的な感動を生む直接的な要因となっています。
店頭で待機する来訪者への聞き取り調査によると、実に78%以上が「2種類の鯛めしを本物志向で味わえる唯一の体験」を目当てに来訪しており、移動時間を割いてでも並ぶ価値を見出している実態が浮き彫りになりました。松山 郷土料理 鯛めし 人気店としての確固たる地位は、この徹底した「待たせる理由のある調理」によって堅牢に支えられています。