凛々しい侍姿と重厚な低音ボイスがトレードマークの松平健に、なぜゲイ疑惑が持ち上がったのか。背景を紐解くと、彼の卓越したキャリアと表現力の豊かさが生んだ3つの要因が浮かび上がってきます。
第1の要因は、若い頃の並外れた美貌です。名優・勝新太郎に弟子入りした下積み時代から、端正な顔立ちと涼しげな目元で「絶世の美少年」と評されていました。あまりに整ったビジュアルと中性的な色気が、当時の一部関係者やファンの間で憶測を呼ぶ下地となったことは否定できません。
第2の要因は、一大ブームを巻き起こした『マツケンサンバII』におけるド派手なステージングです。金ピカの着流しに身を包み、満面の笑みでしなやかに腰を振って踊る姿は、それまでの硬派な武士のイメージを大きく覆しました。メイクや衣装の華麗さ、舞台裏で見せる腰の低い物腰が、バラエティ番組などを通じて「オネエっぽい愛らしさ」として面白おかしく消費された側面があります。
第3の要因として、大物女優との私生活が神秘のベールに包まれていたことが挙げられます。私生活を過度に語らない昭和の映画スターらしいスタンスが、ネット社会において「私生活が見えない=何か隠しているのでは」という飛躍した噂に繋がってしまいました。