松居一代の足跡を振り返ると、大きく3つのフェーズに分けることができます。それぞれの転換点において、彼女は常に世間の予想を覆すスケールで自己を再定義してきました。
第1のフェーズは、タレントから「主婦のカリスマ実業家」への転身です。1979年に『11PM』のカバーガールとして脚光を浴びた後、女優として活動。その後、自らの家事経験から考案した隙間掃除用具「マツイ棒」が社会現象となり、関連書籍やプロデュースした圧力鍋「マジッククッキング」は爆発的な売上を記録しました。自著や当時の特番インタビューにおいて「1円の無駄も許さない」と語っていた徹底したコスト感覚と商品開発力は、すでに後の投資家としての素養を物語っていました。
第2のフェーズは、2017年に巻き起こった激動の離婚騒動です。動画配信サイトやブログを駆使し、元夫である俳優・船越英一郎氏との私生活を赤裸々に告発した一連の行動は、日本中を巻き込む大炎上へと発展しました。YouTube特番や深夜の投稿で見せた切迫した表情と過激な言葉遣いはワイドショーを席巻し、名誉毀損を巡る法廷闘争へと発展。最終的に調停離婚と和解が成立するまで、連日メディアのトップニュースを飾り続けました。
第3のフェーズが、騒動後の「グローバル投資家への脱皮」です。騒動の終息後、彼女は活動の軸足を即座に海外へと移しました。マンハッタンの超高層ビル「One57」をはじめとする一等地物件のキャッシュ購入など、規格外の決断力を発揮。日本の芸能界という狭い枠組みを飛び出し、世界の富裕層と渡り合う投資家としての地位を確立していった経緯は、まさに波乱万丈そのものです。