消費者が日常的に利用しているスマートフォンのキャリアとしてのソフトバンクは、安定したキャッシュフローを生み出す電気通信事業の会社である。一方、グループの司令塔である親会社は、世界中の成長企業へ資金を投じる超巨大なベンチャーキャピタルへと変貌を遂げた。
この二重構造こそが、業績の「見え方」を歪める元凶だ。通信事業自体は毎年数千億円規模の営業利益を堅実に稼ぎ出している。しかし、持株会社が抱える巨大な投資ポートフォリオの増減が、連結決算の最終損益を一瞬で塗り替えてしまう。安定した実業の陰で、巨大な投資マネーが荒波を立てているのが実態だ。