日常会話や古い映画などで「ソ連」と「ロシア」が混同されるケースが見受けられますが、両者は明確に異なる概念です。ソ連は単一の国家ではなく、ロシアを含む15の独立した社会主義共和国が集まった「連邦国家」でした。
ソ連の中核であり、国土の大部分と権力を握っていたのが「ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国」でした。しかし、制度上はウクライナやベラルーシなども対等な構成国として名を連ねており、国際連合の発足時にはロシアだけでなくウクライナとベラルーシも個別の国連加盟国として議席を持っていました。
1991年の崩壊によって、かつて連邦を形作っていた以下の15カ国がそれぞれ主権国家として独立を果たしました。
【旧ソ連を構成していた15カ国一覧】
・スラブ系諸国(3カ国):ロシア、ウクライナ、ベラルーシ
・バルト三国(3カ国):エストニア、ラトビア、リトアニア
・中央アジア諸国(5カ国):カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン
・南コーカサス諸国(3カ国):ジョージア(グルジア)、アルメニア、アゼルバイジャン
・東欧諸国(1カ国):モルドバ
ソ連解体後、ロシアは国連安保理の常任理事国の地位や核兵器、対外条約の権利・義務を継承したため「ソ連=ロシア」と捉えられがちですが、実際にはこれほど多様な民族・国家を内包したモザイク国家でした。