英語学習の過程で多くの人が「in order to は文頭に置けるのに、なぜ so as to は文頭に置けないのか」と疑問を抱きます。文法書には「so as to は通例文頭では用いない」と一行だけ添えられているケースが大半ですが、その背景には英語史と語彙の性質に起因する明確な理由があります。
結論から言えば、文頭に置けない理由は「so」が前にある先行する情報(行動や状況)を指し示す照応詞(先行詞を受ける副詞)としての機能を本質的に持っているからです。
英語の副詞「so」は、「そのように」「そういった形で」という意味を持ちます。つまり、「主節の行動(例:朝早く起きた)」が存在して初めて、「そのようにして〜へ向かう(so as to do)」と受け止めることができるのです。文頭にいきなり「So as to...」と置かれてしまうと、ネイティブスピーカーの頭の中では「何を受けて『そのように』と言っているのか?」という認知的空白(宙ぶらりんの状態)が生じてしまいます。
一方で「in order to」の「order」は名詞であり、前文の情報を受けずとも独立して「〜という目的・秩序の中で」という前提条件を文頭から提示することが可能です。
- × So as to pass the exam, he studied hard.(不自然・文法的に誤りとされる)
- ○ In order to pass the exam, he studied hard.(極めて自然で規範的)
- ○ He studied hard so as to pass the exam.(文中に置くことで自然に成立)
文頭に目的を置いて主節を後から強調したい場合は、迷わず「In order to...」あるいは単に「To pass the exam,...」を選択してください。