本作の実写化において最大の勝因となったのは、完璧なキャスティングにある。原作からそのまま抜け出してきたかのようなツンデレ美男子ト・ギョンソク役を演じたチャ・ウヌと、整形後の複雑な心理を繊細に体現したイム・スヒャン。ふたりの演技は放映当時から絶賛を浴びた。
撮影秘話として有名なのが、チャ・ウヌにとって本作が地上波・総合編成チャンネルを通じた連続ドラマ初主演作であった点だ。彼は感情を表に出さないギョンソクの内面を表現するため、視線の動きやわずかな声のトーンの変化を徹底的に研究したという。現場ではイム・スヒャンが年上の先輩として温かくリードし、緊迫感のあるシーンの合間にもユーモアを交えて現場の空気を和ませていたことがスタッフの証言で明かされている。
雨の中での告白シーンや学園祭でのすれ違いなど、視聴者を釘付けにした名場面の数々は、俳優陣がキャラクターの痛みに真摯に向き合い、細部まで意見を出し合って構築された賜物である。