日本のモビリティを支えるサプライチェーンの連携も見逃せない。トヨタ自動車は主要サプライヤーであるデンソーと強固なタッグを組み、ハードウェアとソフトウェアの両面から車載カメラシステムを劇的にブラッシュアップしてきた。夜間や悪天候時でもノイズを極限まで抑える高感度CMOSセンサーの採用や、夕暮れ時の逆光下でも白飛び・黒つぶれを起こさないダイナミックレンジの確保は、デンソーの電子制御技術の結晶だ。
「誰でも安心して操れるクルマをつくる」。豊田章男会長が幾度となく強調してきた人間中心の思想は、こうした安全装備の細かなチューニングにも息づいている。どれほど高性能なセンサーを積んでいても、ドライバーが直感的に状況を理解できなければ意味をなさない。高級車ブランドのレクサスはもちろん、大衆車に至るまで妥協なく最適化されたインターフェースは、自動車産業が直面する安全性向上の要請に対する明快な回答といえる。