ネット上の掲示板やSNSでは、「ただの高級食材の詰め合わせではないか」「映えを狙ったインフルエンサー向け業態ではないか」といった冷ややかな見方も一部に散見されます。しかし、綿密な現地取材によって見えてきたのは、そうした表面的な装飾とは真逆の徹底した職人気質とフードロス削減への取り組みです。
一般的な高級料理店では見栄えのために削ぎ落とされてしまう端材やアラを、極上の出汁や発酵調味料へと転換するゼロウェイストの調理技法が随所に導入されています。また、市場を通さずに産地の生産者と直接年間契約を結ぶことで、市場価格の変動に左右されず生産者に適正な利益を還元するサプライチェーンを確立しています。高額なコース料金は、単なるブランド料ではなく、日本の一次産業を支える持続可能なエコシステムへの投資という側面を色濃く持っています。