2026年を迎え、法制度のデジタル転換はいよいよ最終局面に入った。法務省が強力に推進してきた不動産登記法の改正により、相続登記義務化の運用が完全に定着。全国の法務局へと申請が殺到する一方で、オンライン申請システムの使いやすさは飛躍的に向上した。
行政サービスの利便性向上は、一般市民が自力で手続きを行う「本人申請」を後押しする。一見すれば、専門家の出番を奪う変化に見えるかもしれない。しかし、制度が複雑かつ厳格になったことで、安易な自己申請による記載ミスや将来的なトラブルのリスクも急増している。
義務化によって潜在的な相談件数の底が広がった今、求められているのは単に「書類を法務局に届ける」ことではない。将来の紛争を未然に回避するための戦略的なアドバイスである。