国連教育科学文化機関(ユネスコ(UNESCO))は、ヴェネツィアとそのラグーナを「危機に瀕している世界遺産」のリストに指定すべきか議論を重ねてきた。地球温暖化に伴う海水温の上昇と極氷の融解は、アドリア海全体の平均海面を着実に引き上げている。
気象データによると、アドリア海の海面上昇スピードは過去数十年で加速している。地盤沈下という都市固有の構造的問題に全地球規模の気候変動が重なる「二重苦」がヴェネツィアを追い詰める。ユネスコ(UNESCO)をはじめとする国際機関は、一時的な水門の運用にとどまらず、長期的かつ包括的な環境保護施策への転換を強く求めている。