私たちが普段口にするサーモンには、大きく分けて2つの系統が存在する。仕入れ事情や味わいを理解するうえで、この違いを把握しておくことは欠かせない。
代表格である「アトランティックサーモン(大西洋サケ)」は、北大西洋原産の大型種。身質が極めて柔らかく、身全体にきめ細やかなサシが入るため、口の中でとろける濃厚な甘みとコクを堪能できる。一方、「トラウトサーモン」は海で養殖されたニジマスを指す。こちらは筋肉質でしっかりとした歯ごたえがあり、赤みが強く鮮やかな色合いと、後味にしつこさのない爽やかな脂立ちが特徴だ。水産業の現場では、客層の嗜好や提供スタイルに合わせてこれらを巧みに使い分けている。