「手取り35万円」と一口にいっても、その給与体系がボーナス込みかボーナス別かによって、手取り35万の推定年収は劇的に変化します。転職時やライフプランを立てる際、この違いを混同すると致命的な資金ショートを招くリスクがあります。
まず、年俸制やインセンティブ主体の職種などで見られる「賞与なし(年12分割)」のケースを検証します。この場合、毎月の額面が45万円であれば、単純計算でボーナスなし手取り35万の年収は額面年収540万円(手取り年収約420万円)となります。
一方で、日系大手企業や中堅メーカーなどで一般的な「年2回・計3〜4ヶ月分の賞与」が支給される企業に勤務している場合、年収の全体像は跳ね上がります。
月収45万円に年間3ヶ月分のボーナス(額面135万円)が加算されると額面年収は約675万円、年間4ヶ月分(額面180万円)なら額面年収は約720万円に達します。賞与からも同様に約2割強の社会保険料と源泉所得税が控除されるため、ボーナス込みの手取り年収は概ね510万〜540万円前後になります。
国税庁が公表している「民間給与実態統計調査」の給与階級別分布と照らし合わせると、額面年収600万〜700万円台に位置する給与所得者は全体の上位15%前後に過ぎません。手取り35万円という水準は、日本の給与所得者全体から見れば明確に上位層に食い込んでいる実態が分かります。