Q1:手根管症候群の痺れは、ビタミンB12の市販薬で治りますか?
A1:ビタミンB12(活性型メコバラミン)は、末梢神経の修復や代謝を促進する効果があり、医療機関でも第一選択薬として頻繁に処方されます。軽度の神経圧迫であれば痺れの緩和に寄与しますが、ビタミン剤はあくまで「神経の自己修復を助ける補助」に過ぎません。手根管内で物理的な圧迫が強く生じている場合、ビタミンB12をいくら内服しても物理的トンネルの狭窄は解消されないため、根本治癒を望むならサポーター固定など内圧を下げる処置の併用が不可欠です。
Q2:湿布を貼ると一時的に痛みが軽くなりますが、これで治っているのでしょうか?
A2:湿布に含まれる非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)や冷感刺激により、一時的に知覚神経が麻痺して痛みが和らいだと錯覚することがあります。しかし、手根管は手首の深い解剖学的位置にあるため、貼り薬の成分が神経周囲の腱鞘まで十分に浸透して内圧を劇的に下げることは期待できません。対症療法として痛みを紛らわせている間に神経麻痺が裏で進行してしまう恐れがあるため、湿布のみに頼る対処は避けてください。
Q3:手術を受ける場合、どのような術式になり入院は必要ですか?
A3:現代の手術は「鏡視下手根管開放術(内視鏡を用いる方法)」または「小切開手術」が主流となっており、手首や手のひらに1〜2cm前後の切開を加え、神経を圧迫している横手根靭帯(屈筋支帯)を切り開いてトンネルの天井を広げます。手術時間は局所麻酔下で15〜30分程度で終了し、多くの医療機関で日帰り手術、あるいは1泊2日程度の入院で施行されます。靭帯を切離しても手首の機能に大きな支障はなく、内圧は劇的に開放されます。