歴史を振り返れば、この服はいつの時代もアイコニックな男たちのパーソナリティを象徴してきた。ミニマリズムの極致として黒のニットを毎日着続けたスティーブ・ジョブズの佇まいは、首元を覆うシルエットがいかに知性と強烈な個性を際立たせるかを世界に証明した。
対照的に、映画『007 スペクター』でダニエル・クレイグが魅せたタートルネック姿は、極めてマスキュリンでエレガントだ。スエードジャケットのインナーに忍ばせたタイトなニットは、無駄な装飾を削ぎ落としながらも圧倒的な色気を醸し出していた。知的なシンプリシティと屈強なエレガンス。その両極を自在に行き来できる懐の深さこそ、タートルネックがクラシックであり続ける理由だ。