本作に登場するタイムリープには、物語の緊張感を左右する厳格なルールが設定されています。仕組みを正しく把握することで、千昭が背負っていたリスクの大きさが浮き彫りになります。
タイムリープは、未来で開発された特殊な装置の成分を体内に取り込むことで発動します。跳べる回数には明確な上限があり、腕に刻印されたデジタル数字のカウントがゼロになれば二度と時を戻すことはできません。真琴が理科実験室で転んだ際にチャージされた回数は「01」まで消費され、千昭もまた最後の1回を真琴と友人の功介を救うために使い果たしました。
さらに重要なのが、「過去の人間にタイムリープの存在を知られてはならない」という未来世界の掟です。正体を明かした者は元の時代へ戻らなければならず、過去に留まることは許されません。千昭が真琴の前から姿を消さざるを得なかった背景には、こうした絶対的な時間法規の存在がありました。