このローカルなアニメ表現をグローバルなファッショントレンドへと押し上げた起爆剤は、韓国のファストファッションブランド「SPAO」だった。2010年代後半、SPAOがオフィシャルライセンスのもとで発売したルームウェアは、発売と同時にサーバーを落とし、店舗前には深夜から大行列ができた。K-POPアイドルやインフルエンサーがプライベートで着用したセルフィーを投稿したことで、火は瞬く間にアジア全域へと燃え広がった。
この現象はアパレル産業にも強烈なインパクトを与えた。従来、アニメ関連のアパレルといえばキャラクターの顔やタイトルロゴを前面に押し出すのが常套手段だった。しかし、パターンそのものをファッションアイテムとして再定義したことで、「普段使いできるスタイリッシュなアニメグッズ」という未開拓の巨大市場を掘り起こすことに成功したのだ。