関係者から極秘に入手した制作メモは、戦慄を覚えるほど緻密なプロットを露わにしている。物語の舞台は江戸末期、動乱の影が忍び寄る孤立した宿場町。表向きは穏やかな隠居生活を装いながら、国家を揺るがす重大な秘密を握る元密偵の老人と、彼を暗殺すべく送り込まれた若き刺客の心理戦が描かれる。静けさの中に突如として狂気が爆発する、まさに息をもつかせぬ展開だ。
今回新たに判明した未発表の共演陣にも驚きを隠せない。役所広司演じる主人公と対峙する冷酷無比な追手役に、海外映画祭で主演賞を獲得した若手実力派俳優が抜擢された。さらに物語の鍵を握る謎の遊女役には、舞台界の至宝と称される大物女優がクレジットされているという。徹底したリアリズムを追求した京都太秦での過酷なロケでは、是枝監督の粘り強い演出と役所広司の迫真の演技が激突し、現場には凄まじい緊張感が張り詰めていたと撮影スタッフは証言する。