監督を務めた月川翔と、制作会社ROBOTのタッグが目指したのは、日本刀の切れ味とハリウッド級のスケール感の融合だった。それを技術面で決定づけたのが、世界最高峰のVFX(視覚効果)スタジオであるScanline VFXの参画だ。
従来の邦画の限界をやすやすと突破する重力無視のカメラワークと、皮膚の質感、筋肉の伸縮までも克明に描くデジタル処理。現場では俳優の顔の微細なニュアンスを何百台ものカメラでキャプチャし、実写とCGの境界線を徹底的に消し去る作業が繰り返された。画面に映る戸愚呂兄弟は、虚構でありながら間違いなくそこに「実在」していた。計算し尽くされた照明設計とデジタル技術の融合が、かつてない臨場感を生み出したのだ。