物語の終盤、長年隠蔽されてきた先代王の毒殺事件と、ヨファの生き別れた兄の失踪を巡る巨大な陰謀が白日の下に晒される。完璧な義父として崇められていたソク・ジソンの恐るべき実態が暴かれ、ヨファは自らの家族を奪った巨悪と対峙することになる。単なる勧善懲悪の枠を超え、制度に縛られた人間の業や権力の腐敗を鋭くえぐるクライマックスの法廷シーンは圧巻の迫力だ。
そして迎える結末は、形骸化した道徳観に縛られていた女性たちの解放を高らかに宣言する。夫の死によって人生を奪われていた未亡人が、真の自由を手に入れて自らの足で歩み出す姿は、爽快感とともに深い感動を残した。時代劇のフォーマットを借りて描かれたのは、いつの時代も変わらない「個人の尊厳」と「自由への希求」という普遍的なテーマにほかならない。