下処理を終えた実山椒を長期にわたって安全に保存するためには、塩分濃度の設定が決定的な差を生みます。保存性を最優先にするのか、日々の使いやすさを重視するのかによって、配合すべき塩の割合は明確に分かれます。
家庭で作る際に最も確実な実山椒塩漬け塩分濃度の基準は、下茹で・水気を完全に切った実山椒の重量に対して20%〜30%の粗塩を用いる設計です。この高濃度であれば、水分活性が十分に低下し、雑菌やカビの繁殖を極限まで抑え込むことが可能となります。冷暗所または冷蔵庫で保管した場合、実山椒塩漬け保存期間は1年〜1年半以上に及び、次の旬を迎えるまで豊かな風味を保ち続けることができます。
一方、減塩志向で10%前後の塩分濃度で仕込む場合は、常温放置は厳禁であり、必ず冷蔵庫のチルド室で保管した上で、実山椒塩漬け賞味期限を目安として約3〜4ヶ月以内に消費するのが鉄則です。仕込みの段階で水分が残っていると塩が溶けすぎて濃度がブレるため、キッチンペーパーで実の表面の水分を完全に拭き取ることが実山椒塩漬け失敗しないコツの筆頭に挙げられます。