ドラマ出演時にSNSなどで「ルックスが激変した」「以前と雰囲気が違う」と大きな話題を呼んだことがある。しかし、それは彼女の身体を張った凄絶な役作りによるものだ。疲弊した中年女性や生活感の漂うキャラクターを演じる際、メイクや衣装だけに頼らず、自らの体重や肌質、立ち振る舞いまで徹底的にコントロールして役に挑む。
スクリーンに映し出されるのは、女優・池脇千鶴ではなく、その世界に生きる一人の生身の人間そのものである。この狂気的とも言えるリアリズムへの執着こそ、日本アカデミー賞協会からも高く評価されてきた彼女の真骨頂であり、世間が「激変」と目を見張る最大の理由に他ならない。