時短勤務を利用するうえで避けて通れないのが、時短勤務の給与減額です。労働基準法上、ノーワーク・ノーペイの原則(働かなかった時間分の賃金は支払わなくてよい)が適用されるため、実労働時間に比例して基本給が減額されます。
給与減額がもたらす影響は、毎月の手取り額だけにとどまりません。
- 賞与(ボーナス)への影響:基本給を算定基礎としている場合、賞与額も連動して減額される
- 残業代の不支給:所定労働時間を超えても、法定労働時間(8時間)以内であれば割増賃金が発生しないケースがある
- 昇給・昇格スピード:評価基準が成果主義に移行しつつあるものの、実労働時間の短さから評価機会が限定されるリスク
ただし、社会保険料に関しては「育児休業等終了時報酬月額変更届」や「3歳未満の養育期間標準報酬月額特例」を提出することで、将来の年金額が著しく低下しないよう保護する救済措置が用意されています。
重要なのは、時短勤務終了後の働き方を早い段階からシミュレーションしておくことです。制度が終了したからといって、必ずしも従来のフルタイム残業前提の生活に戻る必要はありません。現在ではフレックスタイム制の活用やテレワークとのハイブリッド勤務、場合によっては業務委託や柔軟な雇用形態へのシフトなど、選択肢は多角化しています。パートナーとの家事育児分担の見直しや、ファミリーサポート等の外部リソースの活用を含めた「持続可能な働き方」を設計しておく必要があります。