舞台のみならず、スクリーンにおける存在感もまた際立っている。若き日に主演を務めた大河ドラマ『武蔵 MUSASHI』で見せた、野獣のような眼差しと研ぎ澄まされた身体性は、日本中の視聴者に鮮烈な記憶を刻みつけた。型にはまらない生の感情をぶつけ合う演技スタイルは、時代劇の新たな地平を切り拓いた原点とも言える。
さらに三池崇史監督と組んだ映画『無限の住人』では、異形の剣士を冷徹かつ残酷な色気をもって演じ切り、カンヌ国際映画祭をはじめ海外の批評家たちをも唸らせた。歌舞伎で培われた様式美の身体言語と、カメラの前で求められるリアリズムの融合。この両極端な表現技法を行き来できる稀有な才能こそが、国内外のクリエイターたちを惹きつけてやまない理由である。