石川勝美氏の経歴を語る上で最大の特徴は、ツアープロ経験を持たない一般のサラリーマンだったという点です。
勝美氏は大学卒業後、地元・埼玉県の信用金庫に勤務する堅実なサラリーマンでした。自身も熱心なアマチュアゴルファーとしてシングルハンディの腕前を誇っていましたが、決してプロの専門指導者としてスタートしたわけではありません。
転機が訪れたのは、長男である遼選手が幼少期にゴルフに興味を示したことでした。勝美氏は練習場へ足繁く連れて通う中で、単なるアマチュアの感覚論にとどまらず、海外の最新ゴルフバイオメカニクスや心理学、指導論を独学で徹底的に研究。信金マンとしての几帳面さと分析力をフルに活かし、独自のメソッドを構築していきました。
2007年に石川選手が「マンシングウェアオープンKSBカップ」で奇跡の優勝を果たすと、勝美氏は信用金庫を退職。息子の本格的なプロ転向に伴い、専属コーチ兼マネージャーとして人生を大きく舵切ることとなりました。