制作プロダクションである株式会社C.A.Lの現場では、番組の長寿化に伴うマンネリ化と視聴率の伸び悩みに対する強い危機感があった。そこで打ち出されたのが、従来のパターン化された展開を排し、本格派歴史ドラマとしての質を高める大改革だった。
知られざる制作秘話として語られるのは、石坂自身が提案した衣装や小道具への徹底したこだわりだ。光圀が身につける旅衣装の色合いや質素な頭巾など、実際の徳川光圀が好んだとされる地味さを前面に出した。しかし、テレビ画面越しに映し出されたその姿は、華やかさを求める視聴者にはどこか暗く、地味な印象を与えてしまったのだ。