乾燥きくらげと生きくらげ。水で戻す手間があるかないかという調理上の違いだけでなく、含まれる成分の構成割合には大きな差が存在する。文部科学省が公表する「日本食品標準成分表」の最新データを読み解くと、その本質が見えてくる。
乾燥品は水分が抜けているため100gあたりの栄養数値が凝縮されて高く見えるが、実際に水戻しした状態や生きくらげと比べた際、際立つのは水溶性・不溶性バランスと圧倒的な「生のフレッシュ感」だ。乾燥の過程で熱や光に晒されることで一部の微量成分が変質するリスクを回避し、生きくらげは細胞壁の中にたっぷりと水分とミネラルを保持している。栄養学的な観点からも、加熱調理時の味の染み込みやすさや胃腸への優しさは、生の状態で出荷されるものならではの強みと言える。