「雨あがりの夜空に」を叫び、降りしきる雨さえも最高の演出に変えてみせたRCサクセションの忌野清志郎。野音のステージに立つ彼は、まるで天候そのものを指揮する預言者のようだった。豪雨のなかでギターをかき鳴らし、雲の切れ間から覗く夕暮れにシャウトする姿は、オープンエアでしか生まれ得ない奇跡の連続だった。
その魂を色濃く受け継いだのが、エレファントカシマシの宮本浩次だ。30年以上にわたり毎年欠かすことなく野音のステージを踏み続け、コンクリートの壁に向かって剥き出しの咆哮を叩きつけてきた。夕暮れから宵闇へと移り変わる空の下、茜色に染まるビル群を見上げながら歌う彼の姿に、観客は自らの人生の浮き沈みを重ね合わせる。空が見えるからこそ、彼らの歌はどこまでも高く飛んでいく。