拝殿の前に立ったら、いよいよ拝礼を行う。現在、神社本庁が定める標準的な作法は二礼二拍手一礼である。深く頭を二回下げ、胸の高さで両手を合わせたら、右手を少し手前に引いてから二回手を打つ。この「右手を引く」動作には、神様への敬意と自らのへりくだりの意が込められている。祈りを込めた後に手を揃え、最後にもう一度深く頭を下げる。
ただし、日本全国すべての神社がこの作法一色というわけではない。例えば島根の出雲大社では「二礼四拍手一礼」が古くからの習わしであり、年に一度の大祭では八拍手を打つ。手を打つ行為は神様を呼び出す合図ではなく、武器を持たず素手であることを示し、神への歓喜と感謝を表現する神聖な響きなのだ。