神田古書店街を120%楽しむためには、街の生活リズムに合わせた時間配分が欠かせません。注意すべきは神田古本屋営業時間の特性です。一般的な商業施設とは異なり、多くの古書店は午前10時30分から11時頃にオープンし、18時から18時30分にはシャッターを下ろします。さらに日曜や祝日を定休日とする老舗も少なくありません。週末に散策を計画する場合は、必ず「土曜日の日中」を軸に据えるのが鉄則です。
ここでは、知の探索と神保町のレトロな食文化を1日で堪能できる、神田古本屋初心者ガイド推奨の王道神田古本屋巡りルートを提案します。
【午前11:00|靖国通り南側からスタート】
神保町駅A7出口を出たら、まずは靖国通りの南側歩道を東(駿河台下交差点方面)へ向けて歩きます。店頭の軒先に並べられた「100円〜300円均一」のワゴン本を覗きながら歩くだけで、古本のコンディションや街の空気感に目が慣れてきます。大屋書房の前で歴史の重みに触れ、浮世絵の刷りを間近に鑑賞しましょう。
【午後12:30|本の街のランドマークで歴史ある洋食を味わう】
駿河台下交差点の手前、明治42年(1909年)創業の老舗洋食・ビヤホール「ランチョン」の階段を上ります。店主が「世界有数の本の街だからこそ、目の肥えたお客様に支えられて営業が続けられる」と語る通り、作家や出版関係者が1世紀以上にわたり通い詰めた名店です。名物のオムレツやじっくり煮込まれたビーフシチューを味わいながら、手に入れた本のページをめくる時間は、神田歩きならではの至福のひとときとなります。
【午後14:00|神保町すずらん通り古本屋の散策と路地裏探訪】
食後は一本南側の神保町すずらん通り古本屋街へ。メインの靖国通りに比べて歩行者天国のような落ち着いた通りには、文庫や美術書を扱う店舗が集まっています。すずらん通り周辺には古書店だけでなく、新刊を扱う大型店や文房具専門店も点在し、街全体の厚みを感じることができます。
【午後15:30|神保町ブックカフェ巡りで思考を深める】
歩き疲れた午後は、神保町ブックカフェ巡りへシフトします。喫茶去 かづのや神保町ブックハウスカフェ、あるいはクラシックな名曲喫茶「さぼうる」や「ミロンガ・ヌオーバ」など、街には本を静かに読むための空間が無数に用意されています。買ったばかりの古本を開き、活字の世界に没頭することで、知識が自身の血肉へと変わっていく実感が得られます。