裁判闘争と並行して神社界に激震を走らせたのが、全国にその名を知られる有力神社の「本庁離脱」ラッシュです。かつては神社本庁の傘下にあることが当然とされていましたが、執行部への不信感を理由に独立を選ぶ神社が後を絶ちません。
決定的な契機となったのが、2026年に離脱した香川県の金刀比羅宮(こんぴらさん)です。皇室の重要儀式「大嘗祭」に際して本庁から届くはずのお供え金が届かなかった手違いなどを発端に、長年の組織運営に対する不満が爆発。「神社本庁の対応は礼を失しており、もはや信頼関係は破綻した」として包括関係を解消しました。
さらに2026年には、三大八幡宮の一つであり鎌倉武士の守護神として名高い神奈川県の鶴岡八幡宮が神社本庁からの離脱を表明・手続きを完了させました。鶴岡八幡宮は単なる一神社にとどまらず、神社界全体において極めて高い発言権と格式を持つ重鎮です。その鶴岡八幡宮が「包括関係を解消し、単立神社として本来の祭祀に専念する」と決断したことは、全国の神社関係者に計り知れない衝撃を与えました。
離脱の背景には、毎年納入する多額の「本庁費(上納金)」に見合うサポートが得られないことや、不祥事を反省しない現体制への抗議、そして宮司任命権を人質に取られた中央集権的な支配への強い反発が存在しています。