山間の自然と静寂に包まれた箱根や湯河原エリアでは、伝統的な旅籠文化と現代のデザイン哲学が結晶した新たな滞在空間が支持を集めている。単に温泉に浸かるだけでなく、空間の美学そのものを味わう滞在スタイルが主流になりつつある。
特に注目すべきは、建築家・隈研吾氏が手掛けるような、自然素材と木組みの美を活かした極上の温泉旅館やハイエンドな隠れ宿だ。竹林や渓流とシームレスにつながる大浴場、木の温もりに抱かれた客室空間は、日本古来の美意識を再解釈したアートそのもの。静謐な空間で源泉かけ流しの湯に身をゆだねる時間は、日常の疲労を鮮やかに吹き飛ばしてくれる。