SNSやQ&Aサイトなどの投稿を見ると、「頭痛がひどいけれど、脳神経内科と脳神経外科のどちらに行けばいいのか」「親のもの忘れが進んでいるが、精神科のもの忘れ外来と脳神経内科どちらが適切か」という切実な声が数多く見受けられます。
現場の医療体制を検証すると、多くの総合病院では脳神経内科と脳神経外科が密接に連携しており、例えば脳神経内科を受診して脳動脈瘤や脳腫瘍といった外科手術が必要な病変が見つかった場合は、速やかに脳神経外科へ院内紹介される体制が整っています。したがって、「突然の激痛や大怪我でなければ、まずは内科的診断を行う脳神経内科(またはかかりつけの内科)を受診する」のが確実なアプローチです。
また、クリニック選びにおいては「日本神経学会認定 脳神経内科専門医」が在籍しているかどうかが重要な選定基準となります。神経診察(打腱器による腱反射テストや感覚・筋力・歩行のチェック)は極めて高度な職人技的技術を要するため、専門医による精査を受けることが誤診や診断の遅れを防ぐ鍵となります。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
脳神経内科の受診を推奨する人:
- 手足の動かしにくさ、脱力感、しびれが続いている人
- 字が書きにくくなった、歩くスピードが著しく落ちた人
- 慢性的な頭痛があり、市販の鎮痛薬が効かなくなってきた人
- 家族や本人の物忘れが急速に目立つようになってきた人
別の診療科を優先すべき人:
- バットで殴られたような今までにない激しい頭痛がある人(※即座に救急要請または脳神経外科)
- 気分の落ち込み、不眠、強い抑うつ感など「精神的苦痛」が主症状の人(※精神科・心療内科)
- 骨や関節の痛みが明確で、腰痛や首の痛みが局所的な人(※整形外科)