無限城における決戦で、獪岳は鬼の血肉と血鬼術を得て、自らの雷撃に「ひび割れと肉体崩壊」の追加効果を付与していました。手傷を負わせるごとに善逸をじわじわと追い詰め、優位に立っていたのは獪岳のはずでした。
しかし、善逸が放った火雷神は、獪岳の視神経や知覚速度を完全に超越していました。その威力を裏付ける要素は以下の3点に集約されます。
第一に、予備動作の完全な不可視化です。極限まで研ぎ澄まされた抜刀の姿勢から、初速の段階で音速を遥かに超える領域へ突入しています。
第二に、面ではなく線と点に集約された破壊エネルギーです。雷龍のエフェクトとともに放たれる斬撃は、上弦の鬼の強靭な頸を一瞬で両断するほどの超高密度な威力を誇ります。
第三に、獪岳の慢心と想定の限界です。獪岳は「善逸=壱ノ型しか使えない落ちこぼれ」という過去の固定観念に縛られていました。未知の漆ノ型の存在を認識した瞬間には、すでに首を切り落とされていたのです。