長期にわたる鑑定留置を経て、刑事責任能力の有無が最大の焦点となってきた公判手続き。争点は、犯行当時の精神状態が完全責任能力を有していたかどうかに絞られている。弁護側は過酷な生い立ちと精神的追い込みが動機形成に決定的な影響を与えたと主張する一方、検察側は計画性の高さや手製銃製造の合理性から完全な責任能力を立証する構えだ。
法廷で明かされつつある新証言の数々は、彼が自衛隊時代から抱え続けた「誰も助けてくれなかった」という強烈な孤立感を浮き彫りにしている。国家の盾となるべく訓練を受けた青年が、国家の元最高権力者を撃つに至った皮肉。
この裁判は単に一人の被告に対する量刑を決める場ではない。セーフティーネットの欠落、宗教二世の救済、防衛組織における隊員のメンタルケアのあり方など、現代日本が直視を避けてきた暗部を白日の下に晒す試練の場となっている。 (出典: 山上徹也 自衛隊(Yahoo!ニュース))
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