過熱する報道・ジャーナリズムのあり方も問われている。加害者の家族に対する過剰な取材攻勢やプライバシーの侵犯は、かねてより議論の的となってきた。だが、本件においては単なる個人的悲劇を超え、カルト的宗教被害という重大な社会問題が根底に存在する。
メディアはどこまで個人の尊厳に踏み込むべきなのか。そして社会は「加害者家族」であり同時に「宗教の犠牲者」でもある存在をどう受け止めるべきなのか。事件が浮き彫りにした社会のセーフティネットの欠如と、救済制度の不全は、今なお解決されない重い問いとして私たちに突きつけられている。