公式発表資料および当時の医療関係者の取材記録によると、山城新伍の直接の死因は「嚥下(えんげ)障害による肺炎(誤嚥性肺炎)」です。2009年8月14日午後3時16分、入所していた東京都町田市内の老人ホームから救急搬送された市内の病院で息を引き取りました。享年70という若すぎる旅立ちでした。
誤嚥性肺炎とは、食べ物や唾液が誤って気管に入り、細菌が肺で繁殖して炎症を引き起こす疾患です。特に後期高齢者や神経疾患、脳障害を抱える患者に多く見られますが、山城の場合は長年にわたる重度の糖尿病が身体の基礎体力を奪い、さらに晩年に発症した脳疾患由来の軽度認知症が嚥下反射機能の低下に拍車をかけていました。
豪快な酒豪・美食家として知られた山城ですが、50代後半からすでに糖尿病の兆候と戦っていました。晩年は血糖値の自己管理が極めて困難となり、合併症による歩行障害や視力低下が進行。施設入居時にはすでに自力での長距離歩行は難しく、車いす生活を余儀なくされていました。食事を喉の奥へ送り込む筋力すら奪われ、痰を自力で吐き出すこともままならない状態へ追い込まれていたのが、カルテが物語る闘病の真実です。