マーキュリーのビジュアルを語る上で絶対に外せないのが、原作者である武内直子先生によるセーラーマーキュリーの原作イラストです。コピックやカラーインクを巧みに操り、透明感あふれる水彩画のように描かれたセーラーマーキュリーの公式原画は、もはや美術品と呼ぶにふさわしい完成度を誇ります。淡いブルーとパープルのグラデーション、風になびくショートヘアの毛先、どこか憂いを帯びた瞳の描写は、世界中のクリエイターに多大な影響を与え続けています。
さらにファンの間で語り継がれているのが、設定資料集などに収録されているセーラーマーキュリーの初期設定イラストです。初期構想では「サイボーグ少女」としてデザインされていた経緯があり、一部に機械的な意匠やヘッドセットを装着した姿が描かれていました。このSF的ギミックの初期案は、後にアニメ本編で登場する「マーキュリー・ゴーグル」や「ポケベル型通信機」へと昇華され、知的でメカに強い戦士という唯一無二のアイデンティティを確立する礎となりました。