センターフィーそのものは、物流効率化の対価として合理性があれば適法な取引です。しかし現実には、公正取引委員会による行政処分が相次いでいます。なぜセンターフィーがこれほどまでに法的な火種となるのでしょうか。
核心にあるのは、独占禁止法が禁じる「優越的地位の濫用」および「大規模小売業者告示(大規模小売業者による特定の不公正な取引方法)」、そして資本金規模に応じた「下請法(下請代金支払遅延等防止法)」への抵触です。
公正取引委員会のガイドラインでは、小売業者が納品業者に対してセンターフィー等の経済上の利益を提供させる場合、以下の3大要件を満たさない限り違法(不公正な取引方法)と判断されます。
第1に、「あらかじめ計算根拠と使途が明確に合意されていること」です。契約書や覚書を交わさず、口頭のみで「慣例だから」と請求したり、納品代金から一方的に相殺(差し引き)したりする行為は明確な違反となります。
第2に、「納品側が受ける直接の利益の範囲内であること」です。例えば、一括納品によって納品側が削減できた配送費用が月額50万円であるにもかかわらず、センターフィーとして月額120万円を請求している場合、差額の70万円は小売側のセンター運営赤字の補填や利益のかさ上げに使われているとみなされ、違法性が極めて高くなります。
第3に、「小売業者の都合による一方的な条件変更・増額でないこと」です。センターの新設や移転、設備投資の費用を「新規センター協力金」などの名目で一方的に割り当てたり、相応の利益還元がないまま料率を引き上げたりする行為は、優越的地位の濫用として厳しく追及されます。