大胆な挑戦を経て表現の幅を広げた森尾由美は、1990年代後半から2000年代にかけて、さらに幅広い世代から愛される国民的アイコンへと進化していきます。
その代表作となったのが、1999年からTBS系でスタートした昼のドラマシリーズ『大好き!五つ子』です。5人の個性豊かな子どもたちを育てる母親・桜井桃子役を熱演し、毎年の夏休みに欠かせない大人気シリーズとして10年間にわたり放送されました。彼女の温かく時に厳しい等身大の母親像は、全国のお茶の間で圧倒的な共感を呼び、かつてのグラビアアイドルから「日本中が憧れる理想の母親」へとイメージを完全に昇華させました。
また、アニメ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』での声優挑戦も見逃せません。才色兼備の警察官・秋本・カトリーヌ・麗子役を長年にわたって担当。独特の明るく上品な声のトーンはキャラクターと完璧にシンクロし、アニメファンからも長きにわたり熱烈な支持を受け続けました。日曜朝の長寿トーク番組『はやく起きた朝は…』での飾らない姿を含め、彼女は独自のポジションを盤石なものにしていったのです。