日向大神宮の創始は極めて古い。第23代の顕宗天皇の時代、筑紫の日向の高千穂の峰の神霊を移して祀ったのが始まりと伝わる。本宮に祀られているのは、日本の総氏神である天照大神だ。
境内は伊勢神宮と同じ「神明造」の社殿が立ち並び、外宮(下ノ宮)と内宮(上ノ宮)に分かれている。そのため、古くから「京の伊勢」と称され、一生に一度の伊勢参りが叶わなかった京の町衆や西国の旅人たちが、伊勢神宮への遙拝所として、あるいは旅の無事を願って参拝した。京都市山科区の静寂な山懐にありながら、国を守る大いなるエネルギーが今も息づいている。